INTERVIEW

活動レポート

1年で6つの事業を潰した経営者が、
福祉を始めた理由

「僕らは、ステラの仕事がいいです」——11月13日の月例会でご登壇いただくsteraホールディングス 代表取締役 洙田政和さんに、事前にお話をうかがいました。

  • 11月13日(金)18:30〜
  • E:N BASE 1階 E:N STAGE
  • セミナー参加費 無料
  • どなたでも参加可

〈会員のみなさまへ〉

「社員のことで頭を抱えている」という経営者の知り合いがいらっしゃったら、この記事をそのまま転送してください。ゲストの方もご参加いただけます(申込は11月6日(金)まで)。

——愛媛イノベーションベース 運営委員/株式会社Shift 佐々木優大

こんにちは。EIB運営委員の佐々木です。今回は、11月13日に開催する月例会の講師の方にインタビューを実施してきました!

今回の講師は、steraホールディングス株式会社 代表取締役の洙田政和(なめだ・まさかず)さん。徳島イノベーションベース(TIB)で、昨年1年間にいちばん業績を伸ばした会員として「Growth of the Year」を受賞された方です。

ところが、講演でどんな話をしていただけるのか聞くと、最初にこう返ってきました。

「僕が何か言える話なんてないと思うんですよね。」

謙遜です。ただ、そのあとに続きがありました。

「まだ何もない小さい会社の未熟な経営者でも、すごい大きい社会課題と戦ってるっていう、そこの経験談ぐらいしかできないと思ってるんで。」

その「経験談」が、想像していたよりずっとアグレッシブだったので、前編・後編の2回に分けてお届けします。前編は「洙田さんという人」と、福祉の世界に入ったきっかけまで。

聞き手・文:佐々木優大(愛媛イノベーションベース 運営委員/株式会社Shift)

ORIGIN

1年で6つ立ち上げて、6つ潰した

まず、いちばん苦しかった時期を聞きました。

「事業立ち上げて一年間はちょっと苦しかったかもしれないですね。」

——数字がついてこなかった、人がついてこなかった、どういう苦しさでしたか。

「一年間で6個事業立ち上げて全部潰したんですよね。」

——6個もされてたんですか。

カフェとバー。営業代行。テレアポの営業。便利屋。そして、フードデリバリーです。

「Uber Eatsがなかったんで、徳島県は。Uber Eatsより先にちょっと先駆けやろうみたいな。“なめだ eats” みたいなのを立ち上げましたね。」

——なぜ、いくつもの事業を同時に立ち上げようと思ったんですか。

いや、複数の事業を立ち上げようと思ったんじゃなくて、これやりたいなと思ったらすぐやってただけです。

計画して6つ並べたのではなく、やりたいと思ったものを次々に形にしていったら、1年で6つになっていた。全部潰れたあとの心境を聞くと、短い答えでした。

「つらいというか自信なくなったみたいな感じかな。」

ENCOUNTER

「僕らステラの仕事がいいです」

その後、洙田さんはEC物販で事業を立て直します。福祉との接点は、そのECの仕事から生まれました。入口は、経営者としてのごく現実的な判断でした。

「最初はコストを下げたいと思って、就労支援施設に仕事を依頼するようになりましたね。」

就労支援施設は、障がいのある方が働く経験を積む場所です。洙田さんは、そこにECの作業を発注する側でした。

しばらくして、施設の利用者さんたちから、思ってもいない声が上がります。

みんなが『僕らステラの仕事がいいです』と。

なぜなのか。利用者さんたちは、ステラ以外にもいろいろな会社の仕事を受けています。そのうえで、こう話してくれたそうです。

「ほかの会社では、障害者としてしか仕事を頼まれないんです。」

TURNING POINT

「AができるならBもやろうぜ」

洙田さんは、ほかの会社と何が違ったのか。本人の説明は、とてもシンプルでした。

「僕は結構図々しいんで、あんまりそういうの関係なくて、『まあAができるならBもやろうぜ』みたいな感じで、どんどんいろんなことを任せていったんですよね。」

任せるだけではありません。良くないことは、良くないと伝える。できることは任せるし、ダメなことはダメと言う。特別扱いをしない、ということです。

そうして関わるうちに、利用者さんたちから言われた言葉があります。

なんか初めて本当に僕たちのことを人として関わってくれたと感じました。

泣いて喜ぶ人が、何人もいたそうです。

手帳を持っているだけで

ここで、洙田さんは一つのことに気づきます。

「手帳を持ってるだけで、社会からは障害者としてしか認識されてない、関わられない。無意識下に一般の方たちが『弱者』とか『サポートが必要な人』と認識してる。これを日々感じ取ってるんだなっていう。」

障がい者としてしか扱われないことの負荷を、毎日背負っている。そのことに、仕事を頼む側として初めて気づいた。そこから先の決断は早いものでした。

「なんで、そういうのがない社会を作ろうか。じゃあ自分たちで施設を作らないといけないよね、って。じゃあ作ろうか、っていう感じですね。」

仕事を頼む側から、自分たちで就労支援の事業をつくる側へ。やりたいと思ったら、まずやる。6つの事業を立ち上げた頃と、そこは変わっていませんでした。

NEXT

ただ、ここからが大変だった

自分たちで施設をつくった洙田さんは、ECの仕事を徹底的に細かく分けていきます。そして事業は1年で一気に大きくなりました。

ところが、そこで何が起きたのかを聞くと、返ってきたのはこの一言でした。

「いや、もういろいろ起きまくりましたね。」

後編(11月4日公開予定)では、この続きをお届けします!お楽しみに!

  • ECの仕事を細かく分けたら、今度は「誰が何をできるか」が分からなくなった——その解き方
  • 拠点も人も一気に増えた1年で、何が起きていたのか
  • 演題にもなっている「できない人はいない」は、どういう意味なのか

▶ 後編は11月4日(水)に公開予定です:「できない」も「ダメ」もない。合っていないだけ

INFORMATION

11月月例会 開催概要

「いちばん前の席に座っていてほしいのは、どんな方ですか」には、こう返ってきました。

規模関係なく、すごい大きい課題とかに対して戦ってる人には、戦いたい人とか戦ってる人には、合ってる話なのかな。
名称EIB 11月月例会
テーマできない人はいない。仕事を分ければ、人は活きる
― ECと福祉の掛け算で、1年で組織を10倍にした話 ―
講師steraホールディングス株式会社 代表取締役 洙田政和 氏
日時2026年11月13日(金)18:30〜20:10(受付18:00〜)
会場E:N BASE(エンベース)1階 E:N STAGE
松山市一番町4丁目4番地2(愛媛県庁第二別館)
※開始時間・開催場所にご注意ください
※公共交通機関または近隣のコインパーキングをご利用ください
参加費セミナー 無料(※懇親会は有料)
当日の流れ18:00 受付開始
18:30 EIB連絡事項・講師紹介等
18:40 講演
19:30 質疑応答
19:50 EIBからのお知らせ等
20:10 閉会・移動
懇親会20:30〜22:30/ゆめひびき-夢響-(松山市二番町3-7-18)
会員・一般を問わず5,000円/学生3,000円
当日受付にて現金またはPayPayでお支払いください
※領収書をご希望の方はお申し付けください(インボイス制度には非対応)
申込2026年11月6日(金)まで
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